怖いリスト ( 2011/01/07 )
screenshot:mnn.com
原文(英文)
私たちの日常生活は遺伝子工学によって作られた有機体であふれかえっている。
もちろん、普段何気なく食べている食品にも遺伝子組み換え技術が使われている。
暗闇で光る猫、サソリの毒を持ったキャベツ、ワクチンの代わりになるバナナ……。
まるでSFの世界のようだが、これはすべて遺伝子工学によって現実の世界に産み出されたものだ。
■その1:暗闇で光る猫 韓国のクローン科学者は暗闇で光る猫とそのクローンを産み出した。
猫にとってはいい迷惑であろう。
■その2:環境にやさしいブタ 自動車の排出ガス規制ではないが、ブタの受精卵に大腸菌とハツカネズミの遺伝子を注入することでリンの排出を70%削減する環境にやさしいブタが誕生した。
■その3:土壌汚染を分解するポプラ ポプラは本来、地下水や大気の汚染物質として知られる発ガン性物質のトリクロロエチレンを分解する酵素を作ることで知られている。
■その4:猛毒のキャベツ 農薬の使用を抑制するため、猛毒を合成するサソリの遺伝子を組み込んだキャベツが開発された。
このキャベツをイモムシが一口でも食べようものなら即座に死に至るという世にも恐ろしいキャベツだが、 遺伝子組み込みの課程で人間には無害となるよう工夫されているとのこと。
■その5:クモの糸を出すヤギ 細くて強くて、いくらでも伸びるクモの糸は自然界の貴重な贈り物である。
そのクモの糸の成分と同じタンパク質を含んだ乳を出すヤギが開発された。
このヤギの乳から生産される糸はバイオスチールと呼ばれ、鉄よりも強くて軽い材料として期待されている。
■その6:2倍の速度で成長するサケ ウナギの仲間であるゲンゲの遺伝子をサケに組み込むことで、一年中成長ホルモンを分泌するサケが開発された。
味、質感、色、匂いにおいて通常のサケと何ら違いはないそうだ。
しかし、今だに科学者の間では食べれる食べれないの議論が続いており、米国食品医薬品局の審査待ち状態である。
■その7:熟成しないトマト 1994年、遺伝子がタンパク質を合成する流れを食い止めるアンチセンスDNAを トマトの遺伝子に組み込むことで腐らないトマトが開発され、遺伝子操作された食品として初めて市場で販売されたが、 1997年、トマトがあまりにもデリケートであったため運搬上の理由から生産中止となった。
運搬の問題もさることながら、その淡泊過ぎる味にも生産を継続する価値が見いだせなかったのである。
■その8:ワクチンになるバナナ もうじき、B型肝炎とコレラの予防接種は注射ではなく、バナナをひとかじるするだけで済むようになる。
研究者によると、バナナでなくても、ポテト、レタス、人参、たばこでも同様のワクチンを作ることは可能だが、 バナナが一番消費者に好まれるのではないかとのこと。
遺伝子操作されたバナナと鋭い注射針、できればどちらも遠慮したい。
■その9:オナラをしない牛 地球温暖化の原因は二酸化炭素だけではない。
CO2に次ぐ温暖化の要因にメタンガスがある。
そこでカナダのアルバータ大学では平均的な牛より25%少ない量のメタンガスを排出する牛を開発した。
■その10:遺伝子操作が進む森林 材木に対する需要を満足させたまま、森林の減少を食い止めるべく、寒さに強く、成長が早く、 より堅く、害虫に強くなど、世界各地で遺伝子工学による木の改善が行われている。
■その11:抗がん剤になる卵 イギリスの研究者は病気と闘うために必要なタンパク質を含んだ卵を生むニワトリの品種改良に成功した。
人間の遺伝子が組み込まれたニワトリが生む卵の白身には、皮膚ガン、関節炎、動脈硬化の薬となる成分が含まれるとのこと。
■その12:炭素を捕まえるイネ科植物スイッチグラス 人間は年間、9ギガトンの炭素を排出し、植物はその5ギガトンを吸収する。
そして、行き場のない4ギガトンの炭素が地球温暖化を進めることになる。
植物は葉、枝、花、根などに炭素を蓄えるが、根に蓄えられた炭素は数百年にわたって保持される。
そこで、巨大な根を持つスイッチグラスの根をさらに巨大にする遺伝子組み換えの研究が現在進行中である。 | |