日本でアフラトキシン汚染は? ( 2006/01/09 ) 日本でも食品のアフラトキシン汚染が起こるのでしょうか。
カビ毒が作られるには、それぞれに適した温度、湿度が必要なんだそうです。
アフラトキシンが作られる最適条件は、温度30℃前後、湿度95%以上であるため、高温多湿の熱帯地方が最も適していることになります。
また、土壌中のカビを調査した結果、アフラトキシンを作るカビは、日本にはあまり分布していないことが分かりました。
これらのことから、日本国内で、食品にアフラトキシン汚染が起きる可能性は低いものと考えられています。
アフラトキシンの毒性
アフラトキシンは、発見後直ちに、多くの研究者によって毒性の調査が行われ、多くの種類の動物や魚に対して非常に強い急性毒性と発ガン性を有することが分かったそうです。
人に対しては、昭和40年代後半からインドやケニアでアフラトキシンによる中毒と考えられている事件が発生しています。
平成16年にもケニアで高濃度のアフラトキシンに汚染されたトウモロコシを食べたことにより、120人が急性肝炎等の症状で死亡したとの報道がありました。
また、アフラトキシンは特に発ガン性が強いことが特徴です。
わずか15?g/kg(?g:百万分の1g)のアフラトキシンB1を含んだ飼料で飼育されたラットは、全て肝臓ガンになりました。
さらに、アフラトキシンは、人の肝臓ガンの原因物質の一つと考えられており、多くの疫学調査が行われています。亜熱帯地域の国々で行われた疫学調査では、アフラトキシンの摂取量と原発性肝臓ガンの発症数に高い相関が見られました。
また、世界保健機関(WHO)による発ガン性評価でも、アフラトキシンは、人及び動物に対して最高ランクに位置付けられているそうです。 | |