乳腺腫瘍の基礎知識 ( 2006/10/03 ) 乳腺腫瘍の予防から早期発見・早期治療
この夏から秋にかけて悪化した乳腺腫瘍の犬が何件かトリミングに訪れました。 米粒大以上のしこりを持つもの、ひとつだけではなく、幾つかしこりがある犬もいました。 症状が進んで、しこり部分の皮膚が破れ出血し、腫瘍自体が崩れ、つよい臭いを放っている犬もいました。 飼い主さんは、そうなっているのに気付かずにトリミングに訪れてくれたのでしょう。 年齢は10歳以上の犬が多く、初めて当店にトリミングにこられるおともだちです。
腫瘍摘出は麻酔管理も含め、かなりリスクの高い手術です。
しかし、乳腺腫瘍の予防・早期発見・早期摘出の大切さを飼い主さんが知っていたら......... こんなに大変な思いや大変な手術も避けられるかもしれません。
そこで、乳腺腫瘍の特徴についてまとめてみました。
●犬の乳腺腫瘍の特徴 メス犬では腫瘍の中では皮膚腫瘍についで2番目に多い病気。まれにオス犬にも発生。 50%は良性、50%は悪性(つまりガン) 好発年齢:8〜10歳齢
●症状 乳腺組織に コリコリした"しこり" ができます。 大きさは様々(直径数mmから数cm)。 乳頭から血や膿などの分泌物が排出されることがある。 むくみや熱感、痛みを伴うこともあります。
●診断 身体一般検査:乳腺の触診 診断検査:確定診断には、しこりを切除して組織の検査を行います。
●治療 外科手術が、第一の治療手段。 化学療法は、まだ人ほど一般的ではありません。
●再発率(悪性の場合) ♀犬 直径3cm以下−2年後の再発率は35% 直径3cm以上−再発率80%
●予防・対策 7歳を過ぎたら、乳癌検診(乳腺の触診)を受けましょう。(人と同じですね。) 早期発見・早期切除が大切です。 また切除手術後も定期検診を受け、再発に注意しましょう。
早期避妊手術で、乳腺腫瘍はほぼ予防できます。 避妊手術(卵巣子宮摘出術)の時期と発情の回数
メス犬 最初の発情前に避妊手術を行う:99.5%発症しない。 2回目の発情前 :92% 2回目以降 :74.4% 2歳齢半以降 :乳腺腫瘍の予防効果は認められず。
●自宅でのチェック まず、乳腺を触ってみましょう いくつおっぱいがありますか? 左右対称とは限りません。 犬の乳腺−5〜7対 猫の乳腺−約4対
乳腺腫瘍という病気について、なんとなく理解していただけましたでしょうか。 その特徴を知った上で、ご自身が飼っている愛犬に乳腺のしこりがないか時々チェックしてあげてください。 ちゃんと健康管理ができるサロン(美容室)でトリミングをするのも妙策ですよ!!
万が一しこりをみつけたら、放っておかずに、すぐに受診してあげてください。
Buddy Dog サロンは愛犬の健康を考えながら、トリミングをしてします。
詳しくはこちらをご覧ください。 http://www.buddydog.info/
横浜市都筑区家庭犬適正飼育推進サポーターのいるサロン
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