どうしてペットショップで動物を買うのでしょう?1 ( 2006/10/18 ) 答はそれに代る入手場所がほとんどないし、人々は他の商品と同様に犬も商店でしか求められないと考えているからです。自動車のように、ペットもタイプ、色、ブランド、値段によって選ぶものと思っているのです。 「この子たちはどこから来るのだろう?」――ずらりと並んだガラスケースの中のかわいい子犬を目の前にして疑問を抱く人はほとんどいません。
日本には2種類のブリーダーがいます。 「(品種を保持育成する)本来のブリーダー」と「繁殖屋」です。 大部分は後者に属します。 本物のブリーダーは自分たちの飼育動物に誇りを持っているので、繁殖にあたっては最も優秀な血統種を選び、しかも年に1回以上同じ雌に子供を産ませないよう、また、若過ぎる動物を避けるように注意を払います。 生まれた子犬はできるだけ長く母親のもとに置いて、充分な免疫力をつけさせ、社会性も学べるように配慮します。 飼い主になる人を厳しく選別し、生後2か月に満たない子犬を手放すようなことは絶対にありません。
一方、繁殖屋というのは、動物を殖やすことを金儲けビジネスにしている連中です。親は促成飼育された「繁殖マシーン」に他ならず、母親としてまだ完全に成熟しきっていない最初の発情期に子供を産ませることも珍しくなく、しかも、できるだけ何回も出産させるのです。 その結果、これらの動物は4〜5歳頃には健康を害してボロボロになります。 まるで15歳の高齢であるかのように口や歯が衰え、体も骨と皮ばかりにやせてしまいます。 狭いケージに入れられ、運動も殆どしないし、日光にも新鮮な空気にも当たらないため、筋肉が発達せず、ひどい栄養失調にかかります。 その挙句、子供を産めなくなると廃棄されてしまうのです。
こういう「繁殖工場」すなわち「パピーミル(子犬製造所)」は、大体が人目につかない所にあって、田舎の荒れはてた建物だったりします。 衛生状態はあきれるほど悪く、動物たちの多くはひどい皮膚疾患や病気にかかっています。 儲け第一主義ですから、治療のためにムダ金を使うはずなどありません。 繁殖に役立たなかったり、うまく成育しない動物は、使い捨てにされます。
しかし、ここで生まれた子犬たちには、さらに苛酷な運命が待っています。 繁殖屋は、同腹の子犬5〜6匹のうち、いちばん良い雌雄を将来の交配用に確保します。 友人や得意客に売り渡すこともあります。 虚弱で、欠陥や障害のある「残りもの」は競売にかけられ、群がるペットショップ経営者の手に渡るのです。 こうして、子犬たちはペットショップに移され、だまされやすい客を待つことになります。 いたいけな幼犬が生後数週間のうちに経験するストレスがどれほどのものか想像してみて下さい。
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