愛犬を飼う心構え ( 2006/12/22 ) 犬との暮らしには楽しいことがたくさんありますが、楽しいことばかりではありません。
毎日の世話や散歩を必要としますし、特に子犬の時期は、毎日の世話の他にしっかりとしたしつけを行う必要もあります。
犬に対する愛情はもちろん大切ですが、「かわいい」という気持ちだけでなく、根気も必要です。
それは、数日や数週間ではありません。
犬が天寿をまっとうするまでの10年以上にわたってです。
「飽きたから」「やっぱり無理」と言って、途中で放り出すことは絶対に出来ないのです。
アナタがこれから迎えようとしている「犬」は、生き物であり、動くぬいぐるみではないのです。
最近は家庭に新しく愛犬を迎え入れた時、(きちんとしつけをしなくては。)と考える人が多くなりました。
ここでちょっと「しつけ」と言う意味を考えてみてください。
愛犬をしつけるというと、まずオスワリやフセやじっと動かないでいることを教えることだ、と思っている人も多いようです。
一番大切なことは同じ家の中で、人と愛犬がどちらも幸せに暮らせ、近所の人が新しくきた愛犬のせいで不愉快な思いをしないですむようにすることです。
そう、愛犬の場合は家の中で良い子でいるというだけでなく、周囲の人の迷惑にならないようにする、ということがとても大切です。
では、周囲の人の迷惑はと言うと、どんなことがあるでしょうか。
大きく分けて3つです。
吠え声による「うるさい」
抜け毛、排泄物、愛犬自体の汚れに関する「きたない」
散歩中や放し飼いなどのため、かみつかれそうで「こわい」
このなかで、「きたない」に関する苦情は、100パーセント飼い主の注意でなくなります。
犬は本来きれい好きな動物ですが、残念ながら自分で自分の排泄物をかたづけることはできません。
猫のように自分で体中グルーミングすることも不得手ですし、長毛種の場合は不可能です。
自分の身の回りを清潔に保つためには、人間の協力が必ず必要です。
愛犬を飼っている人、これから飼おうと思っている人が、愛犬の排泄物の処理は、その愛犬が生きている限り、飼い主が責任もってかたづけなくてはならないことを、はっきり自覚して実行してくれれば、愛犬についての「きたない」という苦情はなくなることでしょう。
「こわい」と言う苦情についても、家から外に連れ出す時は、必ずリードをつける。
リードがついていても、不用意に他の人に近寄らせない。
他の人の側を通る時は、リードを短く持つ、できれば他の人と愛犬が直接接触しないようにハンドラーが間に入るようにする。
などの注意をすることで、愛犬嫌いの人の不安は、大幅に減ることでしょう。
「うるさい」と言う苦情は一番解消しにくいことかもしれませんが、愛犬を充分運動させる。
外の刺激が見えないよう工夫する。飼い主が近所の人と仲良くする、などで軽減できることもあります。
こう考えてみると、もうおわかりでしょう?
愛犬と生活することで、周囲の人に不快感を与えてしまうかどうかは、愛犬の素質より、飼い主の素質が大きいのです。
「しつけ」が必要なのは、愛犬より前に飼い主ということになります。
愛犬がいけない、と言う前に、人間の責任を考えてみましょう。 | |